2023年12月新刊『きずな』
【書誌情報】
書 名:『きずな』 著 者: 小谷要岳 4/6判・上製・332頁 定価1,540円(本体1,400円+10%税) ISBN978-4-88208-208-8 発行日:2023年12月31日 |
◆◇小谷要岳 五行歌集◇◆
11人兄姉の末っ子、家族愛と努力で築いたきずな!
彼は何年も懸けて、自分の力で通信制の高校を卒業する。
妻は大先輩
息子と娘も
私の先輩
通信制高校を
誰にも勝る学歴であろう。なぜなら、自分の力で終えたからだ。
彼の人生は、なんでも作る仕事だったらしい。自分の家は自分の手で建てた。なんでも作れる人になっていた。
多くの仕事をし、自力の人生を作り、ついにこの境地に達した。私は「負けたな」と思った。すべてを自力で作ってきた人は、こういうふうに言えるのである。深い敬意を覚える。
◆◇著者プロフィール◇◆
小谷要岳(こたに・ようがく)
本名・小谷要一
1939 年 京都府舞鶴市生まれ
1954 年 企業の工員養成所入所
1978 年 西舞鶴高等学校通信制卒業
2001 年 五行歌の会入会
舞鶴五行歌の会代表
◆◇目次◇◆
はじめに
父母のこと
自我のみち
兄ちゃん 姉ちゃん
世が世なら
つれあい
四十代の高校生
家族のかたち
軽トラものがたり
つぶやき
物づくりのうた
友が友よぶ
老人会
人間模様
ひとりたび
時の流れに身をまかせ
生きてる実感
心
人が人をえらぶ
地球の住み心地
個性
自分らしく
跋 五行歌の会主宰 草壁焔太
あとがき
◆◇はじめに より◇◆
還暦を節目に二十世紀から二十一世紀に移り月刊誌に投稿を始めてもう二十三年余り、内容は別として良く続いていると自分で自分を褒めているこの頃です。
さて、五行歌らしい五行歌とはどんな歌なのか! 自問自答しながら励んで来ましたが、何かが足りない! 五行歌五則を読み返し乍ら発行に踏み切った次第です。
誰に背中を押された訳でなく、昨今はSNSの時代と言われながらも一人の五行歌を愛おしく思う者として、一首を詠む小さな城下町に生まれた歌会を珠玉のように大事に守って行こうと思っています。
今回は個人で発行する歌集だけに責任もついて回りますが、読んで頂く有り難さを胸に秘めて自分なりの限界を認めながら、私の足跡の一部にしたいと思う次第です。
◆◇収録歌 紹介◇◆
母の乳房は
蚕の匂いと
稲穂の香り
十一番目の
末息子
物語はつづく
生きてる限り
際限なく
台本のない
物語
進学より就職を
安心して死ねない
父の口癖だった
三十歳の後半に
通信制の高校進学
妻は大先輩
息子と娘も
私の先輩
通信制高校を
やっと卒業
敢えて
一番苦手な事に
挑む
あとから自分を
責めない為に
自分の人生の
ピークは何時
と聞かれたら
常に今だと
自信を持って応える