2014年4月の新刊
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書 名 ◇ 『カピバラの夢』
著 者 ◇ 西部稔 四六判・上製・208頁 定価1,324円(本体1,204円+税10%) 発行日 2014年3月31日 ISBN978-4-88208-127-2 |
◆◇著者プロフィール◇◆
1950年生れ 水瓶座 O型。
長崎県俳人会及び「杏長崎」同人。
短歌結社「心の花」会員。
時々詩を書いたり、童話を書いたり、エッセイを投稿したり。
それよりも前から、五行歌同人。好きな花は、みな、1年草。
好きな動物は、にゃんといっても、ネコ。そして、カピバラ。
長崎五行歌会代表として、通信歌会報告を作成している。
◆◇ 長崎県初の五行歌集! ◇◆
正直はよいとされる。しかし、正直はときに苦しみである。最も優しいが、最も残酷にもなりうる。それでもやはり正直はよいが、それはただ単なる正直ではなく、気持ちの正直であろうかと思われる。この歌集は、その正直について最も考えさせられる歌集であり、それゆえにこそ、私たちのほんとうの課題について考えさせられる歌集であった。
(中略)
この歌集のよい歌は、むしろその本題に疲れ果てて、自然の生き物やまわりの人々から癒しを得たようなものにある。だが、それは右のような前段があってこそのものだと私は感じた。
そういうよさが最もよく表れたのが、歌集タイトルでもある「カピバラの夢」の章であろう。人であり、正直であることに疲れた作者が、カピバラのぼおーっとした無頓着で穏やかな風貌に憧れ、自身とカピバラの内面を行き来しながらついたため息集のようなものである。
(草壁焔太跋より)