2013年10月の新刊 好評発売中!
書 名 ◇ 『それって食えるのか』
著 者 ◇ 蛇 夢(じゃむ) 新書判・並製・94頁 定価770円(本体700円+税10%) 発行日 2013年10月17日・絶版 ISBN ISBN978-4-88208-124-1 |
◆◇ 批評精神は自分を刺し、やがて刺すこと自体も批評する ◇◆
最初の章の「最後のマッチ」の暗さは、誠実にそれと向き合ったからこそ、書けたものである。この世に、これ以上の暗さはあると思うが、まだ十分に表現されていないのにちがいない。
私自身も暗さや黒を意識的に書いていたことがあったが、ある人に「あなたの暗さは作りものの暗さだ」といわれたことがあった。厳しく表現された蛇夢さんのこの一連を見て、黒は塗ったが、この暗さには到達できなかったと思えた。
蛇夢さんは、批評家、あるいは批判者である。静かな性格、外貌のおとなしさからは想像できないような批評精神が、作品のなかに見える。批評精神のない、鋭さのない創造はまたないものであるから、ここから生れてくるものに期待がかかる。
(草壁焔太 跋より) (五行歌の会主宰 草壁焔太 跋文より)
・心象の人物が、一つひとつの歌を読むぼくの傍らに立ち、「それって食えるのか」と訊いてくる。気がつけば、ぼくも同じように首を傾げていた。(30代 男性)
・これら多くの批評の歌は相手や社会を糾弾しているだけでなく、必ず自己の罪も問いただしている。(40代 女性)