2024年8月新刊『湧水』
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【書誌情報】
書 名:五行歌集『湧水-想いのままに』 著 者:本郷 亮 4/6判・並製・184頁 カラー挿絵あり 定価1,320円（本体価格1,200円＋10%税) 発行日：2024年8月25日 ISBN978-4-88208-213-2 挿絵：Kaitaroh |
◆◇本郷 亮 五行歌集◇◆
目を閉じれば
陰も
日向も無い
優しい人が
側にいるだけ
人生を要約したようなこの歌が、心にしみる。理想の人生を謳っているようだ。
本郷さんは、私よりも六歳ほど上の、昭和七年の生まれである。この世代は、終戦時十三、四歳、戦争中の厳しさと、戦後の混乱期に思春期を送った世代、人によって違いもあるが、前後のあまりの世の違いに、何があってもおかしくないような時期に成人せざるを得なかった。
五行歌を書かれるようになったのが、遅かったので、成人期を歌った歌はあまりない。頂いた経歴を見ると、山中の温泉町に育った著者は、高校教師となられ、企業の要職につき、保護司としても活動された。
◆◇著者プロフィール◇◆
本郷 亮（ほんごう・あきら）
出生地 岡山県真庭市（湯原町）豊栄
出生日 昭和7年8月
改 姓 昭和32年5月（旧姓三船）
岡山大学農学部卒
高等学校教員
中国建設工業㈱役員
西部測量設計㈱役員
(有)本郷タウンサービス役員
保護司
更生保護法人 備作恵済会古松園 常務理事
更生保護法人 岡山県更生保護協会 評議員
五行歌の会・同人
◆◇目次◇◆
はじめに
Ⅰ 宇宙に展開 草始期・１９９７‐２０００
Ⅱ 自分の星 ２００１‐２００６
Ⅲ 縄文の根 ２００６‐２０１０
Ⅳ 緑の爆発 ２０１１‐２０１５
Ⅴ 七巡り目 ２０１６‐２０２０
Ⅵ 森閑に置いて ２０２１‐２０２３
跋 星を観るとき不思議なのは 草壁焔太
あとがき
◆◇はじめに より◇◆
ただ想いを、五行に寄せて書けばよい、と言うことから、何の制約もない詩歌だと言う話なので、始めさせて頂きました。
この詩歌について、草壁焔太主宰のお言葉に、作品には「一切手を触れない」作者の思いを大切にするからだ。とおっしゃっておられ、今まで我流の作品を詠んでまいりました。
このことは、正に、岩から湧き出る湧水のごとく、私の中から湧き出た「想いの湧水」作品集です。ご笑覧賜れば幸いです。
◆◇収録歌 紹介◇◆
人は
悩むのが
いい
本音で
語れるようになるから
誰もが
持つ
心という器
開いておけば
青い鳥も来よう
星を観るとき
不思議なのは
僕が
ここに
居ることだ
老体は
朽ちようとも
発想という
新芽は
育つ
岩を下る
水音は
キャラキャラ
笑って
少女のようだ
恋心は
神秘で
透明
だから 恋は
湧水だ
