2020年9月新刊 『母よ 妻よ』
【書誌情報】
書 名:五行歌集 『母よ 妻よ』 著 者: 大村勝之 四六判・上製・ 328頁 定価1,650円(本体1,500円+税10%) ISBN978-4-88208-177-7 発行日:2020年9月7日 |
◆◇内容紹介◇◆
嘘がない。歌に表されている愛、感謝、信頼、まことが、大村勝之という人そのものなのである。口ごもったり、照れたりすることもない。そのままを書く。そのそのままの気持ちが、男、人間の本来持つべき心だと感ずるようになった。
さらに、私はいままでの日本の詩歌史までを疑うようになった。長い間、人間の気持ちを書き続けて来た詩歌史が、これほどまでの男の母や妻に対する愛と感謝、信頼、まことを表したことはない。何故なのか、と。
とすれば、大村勝之さんは、最初の愛のうたびとではないか、と。
(草壁焔太 跋文より)
◆◇著者プロフィール◇◆
大村勝之(おおむら・かつゆき)1945年 栃木県生まれ。埼玉県さいたま市在住。
1964年 岩倉高等学校運輸科卒業
1964年 日本国有鉄道入社
1987年 民営分割により東日本旅客鉄道株式会社
2003年 五行歌の会入会 同人 大宮五行歌会代表
◆◇目次◇◆
母よ 1
母よ 2
母よ 3
妻よ 1
妻よ 2
夫婦の歌
私
愛する五行歌
介護の歌
老 母の手紙
父の歌
孫の歌
家族の歌
懐かしい日々
四季の流れ、時の流れ
跋 草壁焔太
あとがき
◆◇収録歌 紹介◇◆
老母は
鉱泉煎餅を
私と一緒に食べたくて
二つに割って
待っている
すやすやと眠っている
その寝顔が
とても可愛い
老母を思わず
抱き上げたくなる
逢いに行く
わたしを
神様か仏様のように想うのか
老母は
毎回手を合わす
散髪をして
香りが残る
老母に
今日は美しいですねで
にこっと笑う
妻が突然
天気がいいから散歩しようかと
言ってきた
私は嬉しくて
お気に入りの帽子を被る
妻が
優しいから
私の
歌も
優しくなりました