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本のご紹介

2019年7月新刊 『五行歌って面白いU−五行歌の歌人たち−』

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【書誌情報】

【そらまめ文庫 さ1-2】
書 名:『五行歌って面白いU−五行歌の歌人たち−』

著 者: 鮫島龍三郎
新書判・並製・122頁
定価880円(本体800円+税10%)
ISBN978-4-88208-164-7
発行日:2019年07月10日



◆◇10名の五行歌人の歌集から秀歌100首を紹介する五行歌百選!◇◆

昨年(2018年)の7月、『五行歌って面白い』という、五行歌の案内書を出版しました。五行歌を初めて知った方々から、たくさんの励ましの言葉をいただきました。
  「五行歌は、面白い。親しみやすい」   「心を打つ歌をみつけました。一生の宝物です」   「自分でも五行歌を作ってみました。心の中のことを言葉にするのは、楽しい、気持ちいい」
  中でも一番多かったのは、
  「もっともっと五行歌を読んでみたい。次に何を読んだらいいですか?」という質問でした。

そこで思いついたのが、この本です。
そうだ、すばらしい五行歌人の歌集を読んでほしい、と。五行歌の歌集の案内書を作ってみよう、と。
十人の歌人と歌集をご紹介します(歌は十首づつ)。
この本は、単に歌集の案内書のつもりで書いたのではありません。十人の歌人による「五行歌百選」をイメージしました。少しでも、読者の皆様に五行歌のすばらしさをお伝えできたら、という願いを込めて。
(まえがきより)  






◆◇著者プロフィール◇◆
似顔絵
鮫島龍三郎(さめじま・りゅうざぶろう)
1952年 鹿児島県に生まれる。
東京大学文学部卒
現在、五行歌の会同人。
さいたま市在住
著書:五行歌入門書『五行歌って面白い』(市井社・2018年刊)
◆◇目次◇◆

はじめに
芳川未朋・・・・夢の歌人
倉本美穂子・・・愛をうたう
屋代陽子・・・・こころの歌人
樹郷子・・・・自然をうたう
其田英一・・・・生と死の彼方
松山佐代子・・・たましいの歌人
酒井映子・・・・いい女になるには
永田和美・・・・ことばの美しさ
水源 純・・・・走りつづける歌人
草壁焔太・・・・五行歌創始者
五行歌の魅力
おわりに




◆◇人生百年時代に五行歌を◇◆

人生百年時代といわれています。超高齢化社会は、人類が初めて直面する課題です。
百年生きるとは、宇宙が人につきつけた問いでしょうか。
       *
私は、人生百年時代には、五行歌がいいと思っています。「現実」の世界と別に、「歌」の世界を持つと、余裕が生まれます。
  (現実の世界が苦しくとも、歌があるさ、とか。)
歌を作り、歌を読んでいると、退屈しません。足腰が不自由になっても、歌への情熱が心の支えになります。歌会に行くと、いつの間にか心の友ができます。
人生百年時代に五行歌を…いかがでしょう。
               (著者 あとがきより)





◆◇収録歌 紹介◇◆

磁力に踊る      芳川未朋みほう
砂鉄のよう
日暮れて

大樹におさまる


不思議なんだけど   倉本美穂子
夫は ときどき
夫じゃなく
親のような愛情で
私を包み込む



傷つく用意は    屋代陽子
できているか
ある日
夢が私に
そう言った


壕に炊き込んで   樹郷子
子等に燃え移る火を
手で叩いて消した母
その音が
今も背に残る



あなたの憂うつが   其田英一
わかるような気がします
谷川の
ちいさな岩穴に棲む
山椒魚


初冬の灯が      松山佐代子
かつての団欒を
映し出す
私は私であることを
選んだのだ



フルスロットルで   酒井映子
駆け上がる
急坂
この先に道がなければ
飛ぶつもりだ


一人のひとを    永田和美なごみ
愛しつづけていく美しさ
愛されるより
愛する人になろう
強く愛する人に



この胸に    水源みなもと 純
抱かれて
眠れ
やわらかさを
あげる


水に      草壁焔太
水落ちる音
この星の
生きるかぎりの
ささやき






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