2023年11月新刊『五行歌丸で旅をして』
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【書誌情報】
書 名:『五行歌丸で旅をして』 著 者: 見出 丘 4/6判・並製・272頁 定価1,320円(本体1,200円+10%税) ISBN978-4-88208-207-1 発行日:2023年11月25日 |
◆◇見出 丘 五行歌集◇◆
(歌集の冒頭が)孫歌である。しかし、孫も人、人への最も正しい愛を冒頭に出している。それは、彼の優しさであろう。たんなる世間通ではない。その生きる態度を示したものだと思った。私より人に優しいのかもしれないな、と。
企業のピンチを救うという責任ある仕事をしてきた人らしく、社会や世界を人の心を見通した歌も厳しくていい。(中略)
歌集のタイトルは『五行歌丸で旅をして』、同じ町の同級生たちといっしょに始めた。その時のみなさんの楽しそうな顔が、今も目に浮かぶ。五行歌を大事にして頂けていることもうれしい。
◆◇著者プロフィール◇◆
見出 丘(みいで・たかし)
1938年 2月 大阪府和泉市生れ
1947〜1956年 四国中央市移住
1956〜1960年 神戸商科大学(現兵庫県立大学)在学
1960〜1970年 野村證券(株)勤務(東京都)
1970〜2018年 会計事務所自営(松山市)
1999年 5月 五行歌の会入会
2003〜2007年 松山五行歌会代表
◆◇目次◇◆
1 家族
孫
妻
親子兄弟
2 動物
3 自然
4 旅行
海外旅行
国内旅行
5 社会
6 心
7 ことば
8 ジェニー
9 五行歌
10 友・師・雑歌
友
師・先達
雑歌
跋 五行歌の会主宰 草壁焔太
あとがき
◆◇あとがきより◇◆
私の五行歌との出会いは、世紀末の、世の中が何となくざわめいて、私自身は還暦を迎えた頃でした。故郷(四国中央市)の友達─小学校から高等学校まで机を並べた─が五行歌なるものを始めたという。故 石川勲君、故 廣田恵子さんと、現 愛媛五行歌会代表の橋美代子さんの三人が俳句の街に住む私を五行歌に誘って呉れました。
大阪から五行歌を四国に持ち帰られ普及に尽力されていた故 石村雷太さんも熱心に勧めて下さった。季語や語数の制約のない大勢の人を詩歌の世界に招き入れる短詩型。まるで、五行歌丸という大乗船の乗船切符を貰った様な気分でした。
何よりも、「君の心のつぶやきを五行に書き分ければいいんだよ」との簡明な草壁主宰の一言に背中を押された気がしました。五行歌丸に乗って、五行歌眼鏡を通して、人を社会を自然を、そして何より自身の心の奥底を探る旅が始まりました。五行歌に巡り会って二十五年、この歳になって、なお多くの歌友の皆様と楽しく充実した交流を続けることの幸せを日々感じております。
◆◇収録歌 紹介◇◆
どうぶつえんに
かいじゅうがいるかいないか
なおくん二才
遊ちゃん三才
論争中
お月さんも
笑う?
幼子の
問に
笑うとも
泥を
被って
けろりとしている
それが
男だろうよ
比べて
心の
バランス
が
崩れる
ハンドルを
握っている間なりと
一番優しい
自分でいたいと
思う
人生はよろこばせっこ
漫画家のやなせたかしの
残して呉れた言葉だ
優しく
過したい