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2023年11月新刊『花にもなれる』


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【書誌情報】

書 名:五行歌集『花にもなれる』
著 者: 永田和美

4/6判・並製・198頁
定価1,320円(本体1,200円+10%税)
ISBN978-4-88208-206-4
発行日:2023年11月2日

◆◇永田和美 五行歌集◇◆

 前歌集『ほんとうのこと は』は、タイトルの歌を中心に編まれたものだった。彼女の思いの到達点は、初めて自由を見たひとの心の、喜びを持っていた。
 この歌集『花にもなれる』は、さらにその思いの自由を一歩進めたようなものとなっている。
 よくもの思うことによって、自由になるということは、こんなにすばらしいことかと思う。歌集は、雲を浮かべる空のようになって、その雲の表情を見るようなものとなっている。

(五行歌の会主宰草壁焔太・跋文より抜粋)


◆◇著者プロフィール◇◆

永田和美(ながた なごみ)
1950年 埼玉県生まれ
2002年 五行歌の会入会
2017年 五行歌集『ほんとうのこと は』(市井社)上梓
埼玉県さいたま市在住


◆◇目次◇◆

初冬の梅園
葉桜の下
若草が匂う
サイレントスプリング
今日の時計
魔法のえんぴつ
十月の空

私のゴール
花にもなれる
こころの迷路
肯定して
ほんものの愛を
タイムマシン
母と居る
やさしい青
はだかんぼう
跋  五行歌の会主宰 草壁焔太
あとがき


◆◇あとがきより◇◆

 二十年前に五行歌と出会い、身の回りのことを詠いつづけてきましたが、それは常に自分の現在地を確認するためだったように思います。今ここに生きて、考え悩んでいる自分を見つめることで、前に進んでこられました。五行歌は、私の強い「味方」です。
 これからは、もっと広い視野を持ち、歌を深めていけたらと思っています。


◆◇収録歌 紹介◇◆

私は
花にもなれる
風にもなれる
あなたにもなれる
だから 生きていける


窓を開けたら
十月の空が
飛びこんできた
ギュウッと
抱く



いっせいに
うすあかりが
灯ったよう
満開の桜の
連なる道


ほんものの愛を
見たひとは
狂気も
正気も
同じと言うだろう


私を
創っているのは
わたし
死ぬまでつづく
仕事だ


みんなお揃いの
白い帽子をかぶって
クスクス笑っているみたいな
雪の朝の
家々

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